日本一の手袋の産地香川県。およそ9割の手袋が、香川で作られているのです。その香川県の東かがわ市にこだわりのグローブを作り続けるCACAZANはあります。
カカザン(CACAZAN)とは
手袋に限らず、日本のこうした加工産業は後継者が育たずに斜陽となっているのはご存知の通り、CACAZANのオーナーである出石さんも家業としての手袋づくりに限界を感じていたといいます。
既に10年ほども昔の話でしょうか。出石さんは趣味のアウトドア用のグローブやバイクや自転車用のグローブを作り始めてオークションなどで販売するようになりました。
幸いしたのは出石さんは、すべての手袋を作る作業を一人で出来たという事。日本のこういった職人さんの世界は分業が細かく進んでおり、出石さんの様にすべてを一人でこなせる職人がほとんど残っていないんだそうです。
とは言え、出石さんにしても手袋を作る道具が手に入らなくなるのも時間の問題だと話しておられましたが、今ならまだ間に合うに違いないとも。日本の伝統的な産業の脆さを目の当たりにしています。
カカザン(CACAZAN)のドライビンググローブのレビュー
実は私、東かがわで何年も仕事をしていたこともあって、出石さんとはアウトドア遊びを通じて知り合った古い友人で、出石さんがカカザン(CACAZAN)を名乗る前の「イズイシ手袋」だった頃からのヘビーユーザーです。
自転車やバイク、アウトドア用のグローブまで出石さんの手袋を愛用しています。
特殊加工をした鹿革のグローブは水にも強く、使うほどに手に馴染みます。
出石さんの高い技術がこだわりを支えます。手のひらから指にかけての一切の縫製ラインが無い立体仕上げ。ベンチレーションの穴。
手のひらがどのように使われているかを徹底的にシュミレーションして抜群のハンドルとのフィット感が作られます。
優しく手首を包み込むシャーリング。
CACAZANのドライビンググローブには、この様なこだわりが徹底的につめ込まれてユーザーは手放せない道具としてCACAZANを愛用していくのです。
カカザン(CACAZAN)のメンテナンス
CACAZANグローブで使われている素材の柔らかく使うほどに手に馴染む鹿革は、牛革等と違って繊維内に油分を大量に含んでいます。水濡れには強く、水に濡れても油分は抜け難いので油分補給は不要、なんと洗濯しても良いとの事。
むしろ、洗濯をして革に染みこんだ汚れをしっかりと落とすことで、手袋の寿命は伸びると出石さんに教えて貰いました。
汗などの汚れで革が硬化して裂けたりひび割れすると、後は修理するしか無いとの事。
ウール用の中性洗剤やぬるま湯で優しく汚れを落とす様な感じで洗っても良いが、各メーカーから専用の洗剤もあるので、それらを使うと楽だ、という事です。
注意するのは乾燥時には直射日光は避ける事。生乾きの状態になったら手を入れて形を整える様にすると綺麗になります。
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そして、とうとう破れてしまったりしたら、出石さんの元へ送りましょう。程度にもよるのは当然ですが、愛用のグローブがまた利用できる様にメンテナンスして貰えます。
>>> グローブの修理の様子(CACAZANのサイト)
ドライビンググローブについて
度々話題にあがりますが、そもそもと言う話し、ドライビンググローブって何のためにあるのか?
書いて次の通り、車を運転する際にするグローブなわけですが、街で車を運転する人が、ドライビンググローブを付けている様子を見ることはなかなかありません。
事故を起こした際の怪我が軽減される。(レースでは装着を義務付けられています)
長距離運転の際などは手の汗などもグローブが吸収し、ハンドルやシフトのベタ付き、滑りもなくストレスが軽減されとか言うし、私などは何よりも格好良いと思っていたりします。
CACAZANユーザーはこだわりを持ったユーザーが多く、ポルシェやロータスなどのスーパーカーはじめオープンカーでドライブを楽しむユーザーに絶大な人気を誇るのです。
>>> 楽天でもCACAZANグローブは購入できます(モーターマガジン Webshop
ちょっと自慢のコレクション。非売品のCACAZANのキーホルダーを愛用しています。