万年筆のインク
万年筆を手に入れて、書くことが楽しくなってくると、次にやってくるのがインクを楽しむというマニアックな世界が待ち構えています。
シャープペンの芯がなくなると新しい芯を入れる様に、インクが無くなれば補充するのが万年筆なのです。
そのインクが曲者で、各社それぞれが沢山のインクを出して来るのでご覧の通り、一生かかっても使い切れない程のインク瓶が並ぶことになってしまうのです。
万年筆のインクの色
画像では解りづらいかと思いますが、各社のインクの色が違うのです。例えば同じ「黒」という色でも微妙に明るさが違います。
当然、色の感じ方は人それぞれです。書く紙によっても色の印象は変わって来るもの。
更にマニアックな話になると、古いインク瓶を集めてみたりする、「インク瓶を楽しむ」という世界もあります。
万年筆のインク交換
万年筆のインクの交換、交換というよりもインクを楽しむ者にとっては補充ですね。
補充の仕方は3つあります。万年筆、各ブランドによって違って来るので注意が必要です。
一つ目は、市販のカートリッジを装着、シャープペンの芯を交換する様に、インクカートリッジを装着するだけです。
ただ、この方法だとあれこれのインクを楽しむことができませんし、特に海外製の万年筆はそもそもカートリッジに対応していない万年筆も多いです。
次に、コンバーターと呼ばれるカートリッジの様なパーツに、好みのインクを吸い上げてインクを補充する万年筆があります。
それから、モンブランなどがそうですがペン先をインク瓶に突っ込んでインクを吸い上げる万年筆です。
インクの補充までもが楽しくなってくるのが万年筆の世界なのです。
KobeINK物語
神戸のナガサワ文具センターが販売する「KobeINK物語」などは各色のネーミングが素敵で、ついつい購入してしまいます。
「北野坂ナイトブルー」や「北野異人館レッド」などネーミングに惹かれます。若い頃、神戸は格好良い憧れの街だったりして、度々出かけた街の名前が色として表現されていることにすっかりやられました。
墨汁の香りのする黒インクもお気に入り、パイロット社の色雫というインクシリーズもネーミングが素敵で、「朝顔(青系)」や「秋桜(ピンク系)」、「冬柿(オレンジ系)」他、魅力的な色が並び、これまた買い求めてしまうのです。
ある意味、万年筆本体よりも奥が深い世界だとため息が出ます。
モンブランの万年筆のインク
万年筆のド定番、ドイツ生まれのモンブランですが、長靴を模したインク瓶、キャップにはモンブランの象徴であるホワイトスターがまた素敵なのです。
机の上に転がして置くだけでも絵になります。
デザインもさることながら、インクが少なくなるとインク瓶を傾け、踵の部分に溜めて使うようにと、道具としての工夫も見られます。
現行の物と昔の物は形がちがっており、私は断然、写真手前のレトロ瓶派で、わざわざ中身のインクを入れ替えてまで使っています。
レトロ瓶は当然現行の物は無いので、オークションなどで手に入れるしか無いのが残念、かなりのお値段しますが、興味ある方は、チェックしてみてください。
まだまだ紹介したいインク話が溢れていますが、次の機会に。